人事システムコンサルティング

クラウドHRへの移行で、勤怠管理の手動作業をなくすには?

  • 従業員数:2500名
  • 業種:金融サービス業
課題
  • 既存システムとクラウドHRのデータ連携
  • 有給取得状況を本人・上長が確認できない
  • 時間外超過を上長がリアルタイムで把握できない
提案内容
  • 既存システムとの日次自動データ連携を構築
  • 有給取得状況の自動算出・可視化を実装
  • 時間外超過の自動通知とモニタリングレポートを設計
成果
  • 手動転記がゼロになり、データ精度・管理効率が向上
  • 有給の取得状況をリアルタイムで把握、問い合わせが解消
  • 時間外超過の早期把握・フォローアップ体制が定着

人事部への問い合わせが止まらない、その背景にあったもの

金融サービス業を営む同社のグループでは、独自開発された勤怠入力システムを長年にわたり運用してきました。打刻・申請はこのシステムを必ず使用しなければならないという制約があり、クラウドHRプラットフォームへの移行を進める中で、既存システムとのデータ連携が最大の壁として立ちはだかっていました。

また有給休暇については、最低取得日数を満たしているかどうかを本人も上長も自分では確認できず、人事部側から各人へ連絡する必要がある運用が続いていました。さらに時間外労働が社内基準を超過した場合、上長がメンバーへフォローを行う必要があるにもかかわらず、そのための情報が上長に届く仕組みが存在せず、対応の遅れが常態化していました。

「つながらない」「見えない」「届かない」を、三つの仕組みで解決

まず取り組んだのは、既存の勤怠入力システムとクラウドHRプラットフォームの日次自動連携の設計・構築です。双方の仕様を詳細に調査し連携要件を整理した上で、RPAによる自動データ転送と整合性チェックを実装しました。エラー発生時には担当者へ通知が届く設計とし、手動対応をゼロにする仕組みを整えました。

次に、社内規程を反映した必要有給休暇取得数の自動算出ロジックを構築し、本人・上長双方が取得状況を確認できるダッシュボードを実装しました。雇用区分や勤務形態の違いによる計算ルールを正確に再現し、必要有給休暇取得数の残日数および取得期限をひと目で把握できる画面を提供しています。

さらに、時間外労働の超過を検知した際に上長へ自動通知を送る機能と、部署別・個人別の労働時間をモニタリングするレポートを設計・実装しました。上長が日常業務の中でメンバーの状況を継続的に把握できる環境を整え、労務リスクへの早期対応を可能にしています。

「確認の依頼が来なくなった」人事担当者の言葉が、成果を物語る

日次自動連携の稼働後、手動によるデータ転記作業が完全に不要となりました。転記ミスや漏れといったヒューマンエラーのリスクが排除され、勤怠データの精度と管理効率が大幅に向上。月末の集計業務にかかる工数も削減され、人事担当者はより付加価値の高い業務へ注力できるようになりました。

有給休暇の可視化機能導入後は、本人・上長がリアルタイムで取得状況を確認できるようになり、人事部への問い合わせがほぼゼロになりました。「以前は毎月数十件の確認依頼がきていたが、今はほとんど来なくなった」という声を人事担当者からいただいています。

時間外労働の超過通知については、アラートを受けた上長がメンバーへ早期に声かけを行うサイクルが定着。問題が深刻化する前の対応が実現し、労務コンプライアンスの観点でも経営層からの評価を得ています。